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ながた茶店のこだわり栽培方法と製法
山陰の名峰、大山の自然に囲まれた中にある長田茶店の茶畑。 静かな自然に囲まれた広大な敷地に広がる茶畑は空に広がる雲がそのまま畑に映し出されたような美しい光景です。
山が新緑に包まれる毎年5月ごろには茶畑も綺麗な黄緑の葉に変わり、一年の最初にこの茶葉が摘まれ、新茶である一番茶として出荷されます。
一番茶が摘まれた箇所からまた伸びてくる芽を摘み取っていきます。 こうして順番に摘まれた順番によって「一番茶」、「二番茶」、「三番茶」と呼ぶのです。
ながた茶店の有機栽培
広大な大地で育った茶葉は 太陽をめいっぱい浴びた茶葉で、お茶の渋味成分である 「カテキン」が多く生成されています。
玉露や抹茶の元になるてん茶は茶葉に直射日光が当たらないように茶畑を覆い、カテキン成分を押さえ、苦みを抑えた旨味のあるお茶を作ります。
ながた茶店ではその茶葉を育てる土づくりからこだわり、ネッカ堆肥を使用した有機栽培で栽培されています。
有機栽培とは科学的に合成された肥料や農薬を使わず作られた農産物です。肥料や農薬を使用していないのになぜ味を保っているのか…
その理由こそ 土づくりなのです。
ネッカ堆肥によって耕された畑は栄養たっぶりの土を作り出し美味しいお茶を作る元になっています。
農薬を使用しないため栄養たっぷりの土で育つのは茶葉だけでなく雑草や害虫も多くつきますが農家の方が手間暇をかけて管理しているので安心で安全なお茶が栽培されているのです。
ながた茶店の有機栽培茶製法
摘み取った瞬間から始まるお茶づくり
茶畑で栽培され摘み取られた茶葉(ちゃば)は、摘み取った瞬間から酸化酵素が働きだし発酵が始まります。
茶葉を新鮮なまますぐに処理を加えるために茶畑の横にはすぐ製造工場があり、朝一で摘まれた新鮮な茶葉は摘まれてすぐに工場に運ばれます。
「蒸し」て発酵を止める日本式
摘み取られた茶葉は工場内に運ばれ後、発酵を止めるために蒸して熱処理します。この「蒸す」作業でお茶の風味がグッと閉じ込められるそうです。
そしてこの時に発酵する時間や蒸す時間というのは天候や季節によって左右されるため、その天候や季節にあった蒸し時間などに気を配る必要があるのです。
緑茶はこの発酵を止める方法が2種類あり、 中国式では釜炒りと呼ばれる方法と、日本式の蒸し製があります。 日本茶とは主にこの蒸し製(蒸す方法)で作られたお茶を言い、ながた茶店では蒸し製を用い発酵を止めるので茶葉の緑色が保たれ、 ビタミン類を多く含んだ日本茶になります。
茶葉の組織を保ったままゆっくり揉んでいく
そして蒸した後茶葉に圧力をかけて茶葉の組織が壊れてしまわないよう揉んでいきます。揉むことで茶葉の水分が均一になり茶葉がやわらかくなるのです。
この揉む作業は4つの行程に別れ、それぞれ
粗揉(そじゅう)
→
揉捻(じゅうねん)
→
中揉(ちゅうじゅう)
→
精揉(せいじゅう)
と呼ばれ、 何度も揉んで水分を減らす、そして均一に、次は逆方向に揉んでほぐしまた水分を減らす。そして最後に乾燥させていくという長く細かな作業が行われているのです。
いくつもの行程を経てようやく完成する日本茶
何度も揉んでゆっくりと水分を減らし、水分のムラが無くなるとお湯を注いだ時、お茶の色やうま味などが抽出しやすくなります。
様々な行程を経て出来上がる日本茶ですが、こうした行程を丁寧に行うことで、抽出しやすいお茶というだけでなく、保存しやすく品質が劣化することなく美味しい日本茶が出来上がるのです。
ここでできあがった物は「荒茶」とよばれ、この後の行程の違いにより、煎茶やほうじ茶…など様々な種類のお茶になります。
そして煎茶・ほうじ茶・番茶へ
荒茶が出来た後、製造するお茶の種類によってその後の行程が変わってきます。
例えばほうじ茶などは煎茶や番茶を強い火で焙って製造するとほうじ茶が出来上がります。ほうじ茶と緑茶は別の物と思われがちですが、ほうじ茶もれっきとした緑茶で、緑茶というのは日本茶の総称と言うんだそうです。
そして同じように抹茶も荒茶の製造工程の中で、「もむ」作業を行わず乾燥させた物が、抹茶の原料となる「てん茶」となり、それを石臼で粉砕する作業を経て抹茶になるのです。